競馬場放浪記

海外競馬場を訪問した記録を書き留めていきます

ピムリコ競馬場を行く ─プリークネスステークス編─ (アメリカ/ボルチモア)

今回は、5月20日に開催されたアメリカクラシック三冠の2冠目であるプリークネスステークス(Preakness Stakes)の舞台であるピムリコ競馬場についてだ。

なんやかんやで既に半年近く経過しているため、なんとか記憶をたどりながら書き起こしていければと思う。

 

さて、この旅の始まりはフィラデルフィアからである。

フィラデルフィアといえば、かの有名なロッキーのランニングのシーン等いろいろと思い浮かぶものもあろうが、筆者がフィラデルフィアと聞いて一番に思い浮かぶのは、その治安の悪さである。しかも最近では銃火器を用いた強盗の件数が増加しているという。そして、フィラデルフィアよりも治安が悪いことで有名なのが、ピムリコ競馬場の位置するボルチモアだ。このサイトによればボルチモアはワースト3位にランクインしており、フィラデルフィアはかろうじて14位に滑り込むという始末。大丈夫か、アメリカ。

https://www.forbes.com/sites/laurabegleybloom/2023/01/31/report-ranks-americas-15-safest-and-most-dangerous-cities-for-2023/?sh=3d103a92309a

 

ボルチモアに行く際には、とりあえず自分で安全性について調べることをオススメします。

さて、まずは、フィラデルフィアからAmtrakに2時間弱の移動の後、ボルチモアの中心にあるPenn Stationという駅に到着。

その後、少しでもお金をけちって馬券代に充てようとバスを乗り継いで競馬場まで向かおうと思い、バス停まで移動することに。

と思っていたのだが、駅近くで道が広いにもかかわらず、人の姿が全然見えない(いてもせいぜいマリファナを吸っている)という異様な空気だったために、急遽Uberで向かうことに変更せざるを得ないこととなった。

駅近くの様子。曇りということもあり陰鬱な雰囲気。

というわけで、Uberでハイウェイを飛ばしてもらいスムーズにピムリコ競馬場に到着。さすがに、競馬場の近くとなると交通量も増え、停車禁止の標識なども散見された記憶がある。田舎のパチンコ店なみに巨大な駐車場もほぼ満車状態。ちなみに、競馬場の周囲は住宅街のようになっているのだが、「Today $20!」といったようなサインを掲げ、自宅の駐車場を貸すことで一儲けをたくらむ住人達も大勢いた。

 

ところで、ピムリコ競馬場は、ボルチモアの北西に位置しており、アメリカクラシック三冠競争の二つ目であるプリークネスステークスが開催されることで知られている。

アメリカの競馬場らしく、外周にダート、内周に芝の2つのコースを備えている。ダートは1周1マイル、芝は7ハロン、直線はおよそ350mで左回りのコースだ。

ピムリコ競馬場は1870年にオープンしたのだが、当時行われたディナーパーティーステークスというレースをプリークネス(Preakness)が勝利したことから、1873年にその名を冠してプリークネスステークスが創設された。ここで行われているG1はプリークネスステークスのみなのだが、その前日にはピムリコオークスとして創設された牝馬限定戦であるブラックアイドスーザンステークスというG2が開催されている。ちなみにブラックアイドスーザンとはメリーランド州の州花で、プリークネスステークス勝馬にもブラックアイドスーザンで作られた優勝レイがかけられる。そのほか、複数のG3がプリークネスステークスと合わせて開催されている。そのため、プリークネスステークス当日は、レベルの高いレースが見られるため、暇を持て余す余裕はない(もっともレースが開催されている限りレベルなど関係ないのだが...)。

 

この写真は冒頭にも貼ったが、競馬場の外観もプリークネスステークス仕様になっている。右下にみえる大きな像はセクレタリアトである。その奥にある入り口で、事前にネットで購入しておいたチケットを見せて入場する。ちなみに、当日券などはおそらく販売されておらず、あらかじめチケットを購入することが必要となる。入場券については、アメリカにはJRAのような統一的なシステムはないため、基本的に開催競馬場のホームページの指示に従うこととなるかと思う。筆者は、プリークネスステークス特設サイトのチケット購入ページから外部サイトに飛んで、ゴール板から200mほどの位置の席を$180ほどで購入した。

 

朝早くフィラデルフィアから電車に乗ったとはいえ、競馬場に到着したのはお昼時だったため、中に入ると既にたくさんの人が思い思いにお祭りを楽しんでいた。もちろんドレスコードがあるため、男性はスーツを、女性はドレスにハットを着用しており(ハットはドレスコードに含まれていないと思われる)、いかにも貴族の嗜みという雰囲気がプンプンだ。

 

プリークネスステークスの日には内馬場でライブが開催される。今年はブルーノマーズが来るほど盛り上がるライブらしく、レース中を除いて常に爆音でイケイケな音楽が流れ続ける。その盛況ぶりはすさまじく、内馬場からコースを挟んだ観客席もズンズン揺れるほどである。こちらの内馬場のチケットであれば数十ドルほどで購入できるものの、もっぱらライブを目的としたチケットであるため、レースを見る場所はほとんどない。また、写真でも明らかなとおり、こちらの方がカジュアルな恰好をした人が多かった印象だ。

内馬場の様子。正午前だからか人の姿はまばら。Tシャツの人も少なくない。

内馬場からレースを見れるのは4角のあたりに設置されているバーのみなのだが、運よく開いている場所をみつけレース前に輪乗りしているところを見ることができた。

さて、私が購入した指定席についてだが、写真のように並べられたパイプ椅子一つ一つが指定席となっている。日本で3万円弱の席があれば、空調が聞いた部屋で座り心地のよいソファーに座りながら馬場を一望することができるだろうななどと思いながら、固いパイプ椅子に腰かける。5月下旬とはいえそれなりに日差しもあり、ここに座り続けるのはなかなか体力が必要である。もっとも日傘などは好ましくないため、ハットを着用することがおすすめだ。

写真を見ればわかるが、この一番安い席に座っている人はポロシャツを着ている人などもおり、比較的カジュアルめな服装の人が多かった。2階席や3階席と内馬場の間くらいのカジュアルといえるだろうか。ちなみに、筆者もポロシャツを着ていったのだが特に服装について注意を受けることはなかった。

2階席から馬場を見るとこのような感じ。内馬場に設営されているテントの下にはテーブル席があり、ここもまた指定席である。

 

話は少し変わるが、アメリカクラシック三冠馬といえばセクレタリアトを思い浮かべる人が多いだろう。それはやはりアメリカでも同じで、セクレタリアトは伝説の馬として別格の扱いを受けている。例えば、2022年のブリーダーズカップクラシックでフライトラインが勝利した際には、ゴール時に実況が "Secretariat like"と言い、フライトラインを「セクレタリアトのような」優れた馬だと形容している。このようにセクレタリアトは未だに伝説として語り継がれているのである。

youtu.be

なぜセクレタリアトの話を出したかというと、会場にセクレタリアトの勝負服や、三冠トロフィー、三冠達成記念トロフィーなどが展示されているコーナーがあったからだ。展示コーナーには絶えず人が出入りしていたり、勝負服と記念撮影をする人がいたりと、やはりセクレタリアトの人気はすさまじいものがあるのだなあと実感した。

私自身も、実際の勝負服は、画像や映像で見るよりも深い青色だったんだなと思ったり、いつか日本馬が(日本人所有はあるものの)ケンタッキーダービーを勝つ日が来るのだろうかということを思ったりしながら、展示を満喫した。

勝負服

1973年ケンタッキーダービートロフィー

 

1973年プリークネスステークストロフィー

1973年ベルモントステークストロフィー

1973年三冠達成トロフィー

さて、話をピムリコ競馬場に戻そう。ピムリコ競馬場にはパドックがないとの記事(あるいはツイート)をどこかで見かけた記憶があるのだが、一応パドックと呼ばれるものは存在している。しかし、日本の競馬場や他のアメリカの競馬場のように、観客の面前に馬が出てきて円を周回するといった場所はなく、装鞍所とパドックが一体になっているといった方がいいかもしれない(以下、便宜上これをパドックと呼ぶ)。そして、一般客が馬が歩く姿を見ることができるのは、下の写真の通り、パドックの4分の1ほどのエリアしかない。写真奥に見えるガラス張りのエリアは馬主席に相当する限られた人間しか入ることのできない場所だ。

この写真の通り、装鞍所の周囲を馬が歩けるような作りとなっている。

 

写真でもわかる通り、パドックと観客ゾーンは柵を一枚隔てるのみで、手を伸ばせば今にも馬に触れられそうな勢いである。そうすると、当然プリークネスステークスパドックは最前列で見るしかないということで、筆者はプリークネスステークスの始まる1時間ほど前からパドックケンタッキーダービー馬であるメイジを待っていた。

この日は3着に負けてしまったものの、メイジの毛艶はぱっと見でわかるくらいテカっており、その馬体の美しさに圧倒された。この馬体が間近で見れただけでも現地まで赴いた価値がある。

 

肝心の馬券は、ブレイジングセブンスを本命にしており、最後の直線でナショナルトレジャーとの激闘の末、鼻差で敗れるという結果に終わってしまった。とはいえ、メインレースの前に穴馬券が的中していて、その払戻しで遊んだため収支はプラマイ0で収まった。

レースの詳細については以下のサイトを参考にしていただければと思う。

youtu.be

world.jra-van.jp

world.jra-van.jp

 

プリークネスステークスでは日本人の方を数回見かけるなど、日本での関心も比較的高いレースだと思われるが、ピムリコ競馬場まで行く際には一応、公共交通機関ではなくuberやレンタカーなどの手段で行かれることをお勧めしたい。

たしかに、ボルチモアもそこそこ大きな都市ではあるのだが、これといった観光名所もなくワシントンDCが近いこともあって、ホテルの数も少なめだ。また、レース前後の日程ではホテルも比較的高いように見受けられた。そのため、筆者はレース後、ボルチモアから30分ほど電車に乗り、ワシントンDCの安宿まで移動した。レース後の混雑や電車の遅延があり、ワシントンDCについたのは午後10時30分くらいだったため、レース当日の夜の宿はワシントンDCがよいように思う。フィラデルフィアでもよいのだが、その場合、日付が回るくらいの時刻に駅に到着することになると思われるからだ。

そして、最後にもう一点付け加えておくと、会場には大きなバッグを持ち込むことができないため、私のように会場近くに宿をとっていない場合にはどこかにバッグを預けておく必要がある。私は、ボルチモアのPenn-stationを起点として移動したため、駅のストレージサービスを使った。というよりも、日本のようにコインロッカーが当たり前ではないため、駅のストレージしか選択肢がないといったほうがよい。駅では、24時間以内なら$10で預けられる。レース後、駅に戻ってくる時間帯にはストレージのカウンターは閉まっているものの、そこは駅員に声をかければ荷物を持ってきてくれるため、電車が運行している限りは心配ないだろう(一応、預ける際に確認は取った方がよい)。

www.amtrak.com

 

最後に小言をつらつらと述べたが、アメリカでは日本のような利便性を期待してはいけないため、いろいろと調べる手間がかかる。しかし、アメリカクラシック三冠の二冠目であるプリークネスステークスを現地で観戦することは、そのような手間をかけたかいがあったと思わせるほど得難い経験であった。それでは、最後に数枚写真を貼って今回のブログの締めとさせていだく。

 

ガルフストリームパーク競馬場を行く (アメリカ/フロリダ州/マイアミ)

さて、今回のテーマはフロリダ州はマイアミに位置するガルフストリームパーク競馬場(Gulfstream Park)である。

(前置きなんていらねえよという方は3分の1くらいスクロールしてください。そのうち目次付けます)

 

4月某日、アメリカ在住の筆者は、なんとかして来る5月6日ケンタッキーダービーを観戦できないものかと航空券を調べていた。しかし、筆者の住む州からはチャーチルダウンズ競馬場のあるルイビルに直行便がなく、さらに前日の5月5日に外せない用事があったことから、ケンタッキーダービーは泣く泣く断念。

そのままフラフラと格安航空券を探していると、5月5日深夜マイアミ着-5月6日夜マイアミ発で$80弱のチケットを見つけ、マイアミ行きを即決。そんなこんなで深夜に空港につくと、そのまま持ってきたマットを敷いて適当な場所で雑魚寝したのであった。

朝起きると横に同業者が。

ちなみにマイアミにはいくつか空港があるのだが、最も大きくマイアミ中心部に近いのがマイアミ国際空港、今回私が利用したのがフォートローダーデール・ハリウッド国際空港である。フォートローダーデール空港から南に16kmほど行くと競馬場がある。空港から競馬場へは30分おきに出ている路線バスで40分ほどである。しかし、格安で航空券をとったことから、マイアミ滞在はたったの1日。ということで筆者は直接競馬場に向かうのではなく、午前中はビーチを堪能した後、午後から競馬場へと足を運んだ。

広い砂浜。このビーチは数キロにわたって続く。

 

これが競馬場の地図である。内馬場が池になっているのが特徴的だ。スタンドから馬場を見て左手、競馬場の北側には厩舎があることをなんとなく覚えておいてほしい。

 

さて、このガルフストリームパーク競馬場は、コースが3つある点でユニークだ。航空写真でもわかる通り、一番内側に一周1400mの芝コース、真ん中に1664m(公式発表1mile70yards)の全天候コース、そして外周に1800mのダートコースである。全天候コースとはなんぞやと思って調べてみたところ、Track surface - Wikipediaには、排水性に優れた人口素材を敷き詰めているため悪天候でもレースを開催することができますよということが書いてある。ダートよりも足にやさしいという結果もでているらしいが、どこまで信じていい情報なのかはわからない。まあたしかに水のたまった不良馬場のダートコースなんかは危なさそうだし、水はけのいいコースでレースを行う方が安全なのは間違いないだろう。

ここで開催されるレースといえば、今年ケンタッキーダービーで一番人気だったフォルテが制したフロリダダービーだ。そのほかにも、古馬のみが出走するペガサスワールドカップ(ダート/ターフ)が有名であり、この3つがガルフストリームパークで開催されるG1レースということになる。

開催日程についてはあまり詳しくリサーチをしていないためはっきりとした情報を書けないのが申し訳ないのだが、下にホームページを張っておくので、もし行きたい人がいたら開催日等は自ら確認してほしい。ホームページからracing calendarへ行くとカレンダーが表示され、そこでlive racingと書いてる日が競馬開催日である。さらに、そのlive racingのそばにあるrace detailsをクリックすると、Entriesに飛び出馬表を見ることができる。出馬表の上の方にあるOvernightというボタンをクリックすると、その日のレース全ての出馬表がPDFで表示されるようになっている。一応、年中開催しているようである。

gulfstreampark.com

 

どうしてもダラダラと前置きを書いてしまいがちなのだが、いよいよ本題に入ろう。

ビーチから競馬場へはこの写真のような道が続く。

さらに進むと、Gulfstreamとかかれた看板が。

入場する前に、厩舎の近くを通ったため近づいてみると馬運車が停車していた。

厩舎のゲートはこんな感じ。

厩舎から入場口まで向かう途中に、使われていなさそうなゲートを発見。府中にある競馬博物館で日本のゲートも見学することができるが、大きな違いはないように見える。

正面

背面

そして、これが2013年に建設され新たなシンボルとなったペガサス像である。ペガサスがドラゴンを踏みつけている。Wikiによるとペガサス&ドラゴンというなんとも安直な名前のようだ(Pegasus and Dragon - Wikipedia)。

このペガサス像は、高さ110フィート(約33.5m)で、アメリカ国内に限定すると、プエルトリコのなんらかの像と自由の女神についで3番目の高さを誇っているようだ。2017年には、この像にちなんでダートの国際競争であるペガサスワールドカップが、そして2019年にはターフが新設されている。さすがに英語版しかないだろうと思っていると、なんと日本語のwikipediaのページを発見。こうやって海外の情報を日本語でまとめてくれるのは非常にありがたい。

ja.wikipedia.org

ja.wikipedia.org

競馬場の周りにはちょっとしたショッピングモールがあり、買い物やボーリングをすることもできる。このショッピングモールはGulfstream Park Villageという名前で2010年に増設されたものだ。"ちょっとした"ショッピングモールというのがみそで、2010年開業の割には、お店は半分近く閉まっており、客足もみるからに少ないのが気になる。

入口正面。

こうしてみると雰囲気はいい感じ

すくし寂れた感じが伝わるだろうか


さあ、いよいよ(やっと?)本丸の競馬場である。お店を抜けていくと突然パドックが現れる。ここまでくるのになんのゲートもなく、いきなりである。この建物の両サイドから入場できるようになっており、ここから馬場に抜けるまでにもゲートは存在しない。一階が一般ゾーン、二階は予約席および関係者席である。パドックを囲うように座席がありその外が通路となっている。向かって左手に装鞍所があり、そこから直接パドックに入場できるようスロープがある。

ちなみに装鞍所は何らかの仕切りでくぎられているというわけでもなく、通路に直接つながっている。もちろん警備員が2名常駐しているため中に入ることはできないが、ぎりぎりまで近づいて写真を撮らせてもらうことができた。たしかフラッシュはやめろと言われたような気がする。

装鞍所

ここでレースの準備をした馬は先ほどのパドックへ向かう。パドックの時間になると警備員がチェーンを張り、一般客の通行をせき止め、馬が入場。

そのままパドックを数周してから、また装鞍所を通り抜けて馬場に入場するという流れだ。パドックは、日本と同じく左回り。客席からは垣根を一つはさんだのみで、馬に手が届きそうな距離間だ。この競馬場は総じて馬との距離が近く、馬の迫力が感じられる。また聞こえてくる調教師とジョッキーの会話は、どうやら7割くらいはスペイン語で、ジョッキーと調教助手っぽい人はみるからにラテン系だった。ちなみに観客席でもスペイン語が多く飛び交っており、マイアミっぽさを感じる。

気温が高いためお尻に氷をのせている馬も。

装鞍所を抜け馬場へと向かう。

パドックと馬場の間の通路には、バーがあり、また複数のモニターで各地の競馬中継を見ることができる。この日がケンタッキーダービーの日だったからかなのかはわからないが、DJが淡々と音楽を流していた。みなDJよりも馬券のことが気になってそれどころではないようで、DJの前に人だかりはなかった。競馬が実況されているタイミング以外はずっと音楽が流れており、暖かな陽気と相まって、非常に雰囲気がいい。

 

さあ、こちらが馬場である。目の前に見えるのがターフビジョンで、手前の垣根にある四角い箱がスピーカーである。

画面下には追跡システムによってレース展開をリアルタイムに把握することができる。すべてのレースをしっかり下調べするわけではないため、左下に先頭から5頭目までの馬の名前が表示されているのもありがたい。

こちらがスタンド。建物はそこまで大きくはない。一階は座席はなく基本的には立ち見。

二階に上がるとこのようなボックスシートが配置されている。正直なスタッフのおばちゃんいわくビュッフェつきで$75だが、そこまでの価値はないらしい。右手のガラス張りの部屋はおそらく関係者席だと思われる。

二階から馬場を望むと内馬場の池が見渡せる。こうしてみると、たしかに真ん中の全天候トラックと外側のダートトラックの色味が違うのがわかる。

ゴール板の目の前に観客席をえぐるような形でウィナーズサークルがあり、馬が返ってくると、そのまま馬場で顔についた泥を水に流し、すぐに記念撮影が行われる。

走り終わった馬たちはスタンドの左端に帰ってきて、馬場で馬具を外すとその場で泥を落とし、体を冷やすために水を浴びる。マイアミが暑いからなのか、自由だからなのかはわからないが、たしかに馬の体をすぐに冷やしてあげるのはいいことだと思う。そして一通り落ち着いたあと、地図で確認したように競馬場の北に位置する厩舎へとコースの端を通りながら帰っていく。

レースのために厩舎からやってくる馬。

パドックと馬場の間の室内ゾーン(2階席の下)にはアメリカ各地の競馬が同時中継されている。アケダクトにもあったパーテーションで区切られた机が大量に設置されているが、どうやら予約が必要らしい。奥の方には、各テーブルにモニターが設置されている。馬券はオンラインでも買えるようだ。

ちなみにパドックの周りの壁には活躍した名馬の盾が飾られている。日本でもおなじみの馬も多数見られた。

また、ガルフストリームパークは飲食店が非常に充実しており、見つけただけでも7つ以上は飲食店があった。アイスやグリル系、バーにハンバーガーとバラエティにも富んでおり、値段も特別競馬場だから高いということもなかった。また、競馬場の外のGulfstream Park Villageのほうにもいくつかレストランがあったため食事には困らないはずだ。

さらに自動券売機も多数設置されているうえに、有人販売所もいたるところにあるため、馬券を買い損ねるということもなさそうである。

wagerというのが発売所の目印

 

さて肝心の馬券はというと、珍しく大きく勝つことができ、なんと旅費も回収しきってしまうという満足のいく結果であった。

3レースの未勝利戦、パドックで圧倒的一番人気の馬があまりよく見えなかった一方、最下位人気の馬は明らかに仕上がっており、厩務員のここで勝ち切るぞという気概が見えていた。さらに、この馬、これまで一度しか走っていないうえに、前走は最後までしっかり走り切っていなかったようで底を見せていなかった。といった事情を踏まえて、この馬の単勝に$10かけたところ、最終的に約37倍のオッズがつき、$370ほどを手にすることとなった。

ところで、007カジノロワイヤルには、ポーカーに大勝利したジェームズボンドがディーラーにチップを渡すシーンがある。大金を手にして気持ちよくなってしまった筆者は、ジェームズボンドさながら受付のおばさんにチップを渡しかっこつけてしまったのだが、チップの額は数ドルというなんともお粗末な結果になってしまった。ちなみにジェームズボンドは数億円ほどを渡していた記憶がある。

さて、この後は一発を狙うために人気馬を絡めた3連単フォーメーションで勝負し続けるも馬券は当たらず。鼻差で決着し、おしくも的中ならずというシーンもあったのだが。ちなみに競馬場のYouTubeチャンネルで全レースのアーカイブが見れるため、帰宅後も余韻に浸ることができる。

youtu.be

ゴール寸前の様子

 

こちらが購入したプログラム。2ドルのものと5ドルのものがあり、5ドルだとDRFのレース指数が掲載されているということで5ドルものを購入した。DRFは、netkeiba的な競馬のまとめサイトである。

www.drf.com


馬券とプログラム

この日は、ダービーデーだったということもあり、どうやらいつもより人が多いらしく、着飾った人も多くみられた。写真で見てもわかるように意外と若い人と女性が多いうえに、半分ほどは白人だったように感じた。アケダクト競馬場で感じた鉄火場といった雰囲気というよりも、競馬という娯楽を楽しむような雰囲気だった。この辺は、常にノリノリの音楽がかかっていたり、南国の空気がそう感じさせているのかもしれない。

ともあれ、ランキングをつけるとすると、今まででいった競馬場の中では断トツの一位だ。機会があれば、ぜひともG1開催日に再び訪れたいと思う。大きく勝ったことを除いても、弾丸で競馬場のためだけにマイアミに訪れたかいがあったと感じさせる良い一日だった。

夕方のスタンドの様子

 

アケダクト競馬場を行く(アメリカ/ニューヨーク)

2個目の投稿は、2023年3月24日に訪問したニューヨークのアケダクト競馬場(Aqueduct Race Track)である。

 

まず、このアケダクト競馬場JFK空港からとても近いし、目の前に地下鉄の駅があるため非常にアクセスがいい。この地図の右下にあるのが空港で、左側に行くとあの有名なマンハッタンのあるNYCの中心だ。

まず、JFKから抜け出すためには、Airtrainというモノレールに乗らなければならない。

これに乗ると、Sutphin Blvd–Archer Av–JFK Airport駅か、Howard Beach JFK Airport駅に出ることなる。しかし前者の場合、アケダクト競馬場へ行くには一旦西に向かって電車を乗り換えた後、再び東へ戻ることとなり、1時間ほど時間がかかるため得策ではない。

そこで、後者をお勧めする。後者の場合には、Howard Beach JFK Airport駅で地下鉄Aラインに乗り換えることができ、そのAラインにAqueduct Racetrack駅があるからだ。このルートだと所要時間は30分ほどである。噂によるとこの駅には週末しか止まらないだとか、競馬が開催されている日しか止まらないだとかいろいろな情報があったのだが私の場合は運よくこの駅で降りることができた。しかし、この駅に止まらないとしても、隣駅(JFKからだと1つ手前)のAqueduct North Conduit Av駅には必ず止まるようなので、ここで下車し、徒歩で競馬場まで向かうことができる。競馬場の周りは閑静な住宅街といった感じだ。

 

レースは、10月~4月にかけて、週末に2日間、多いときは木曜から日曜にかけて4日間開催されている。コースは左回りでダート1,800m・芝1,600m、座席数は17,000もあり最大収容人数は40,000人のようである(例によってWikipediaより)。アケダクト競馬場は1894年に設立、1955年にはNYRAに買収され今に至っている。NYRAは、New York Racing Associationの略で、アケダクト競馬場、クラシック三冠最後のベルモントステークスの会場であるベルモント競馬場、そして夏競馬で有名なサラトガ競馬場の3場を管理する団体である。ホームページでは上記3会場のカレンダーから、出馬表、結果等あらゆる情報が網羅されており、非常に使いがってがいい。NYRAの競馬場の場合には、プログラムを買わずともこのサイトだけで一応こと足りそうである。

www.nyra.com

 

ちなみにこの130年の歴史を持つアケダクト競馬場だが、2022年に発表されたベルモント競馬場の改修を機に、数年のうちに閉鎖されるかもしれないという噂が浮上している。ベルモント競馬場は改修によって一年中競馬が開催できるようになる見通しであり、これにより現在冬にアケダクト競馬場で行われているレースがベルモント競馬場に移行、そして老朽化の進んだアケダクト競馬場は改修されることなく閉鎖されるというプランのようである。とはいえ、私が調べた限りでは正式に閉鎖が発表されているわけではなさそうなので、続報を待ちたいところだ。

www.canadiancasinos.ca

 

さて、やっと本題のアケダクト競馬場のレビューである。

まず、駅につくと駅から競馬場まで専用の通路が設置されている。写真左手に見えるのがその通路だ。このまま通路を進むと競馬場につくのだが、カジノの様子でも見ておくかと思い、カジノ側の入り口から入場することにした。ちなみに筆者は競馬以外のギャンブルに興味はない。

入口で年齢確認をしてカジノの中に入る。内装が豪華なうえに規模もそこそこでかくて競馬場への期待も上がる。なぜか中国人が多く、内装の割には客の服装はラフな感じだった。日本でいうパチンコのような感覚でカジノに来るんだろうなあと思いながら競馬ゾーンを目指す。

カジノを抜けて競馬場ゾーンに入ると、カジノの豪華な内装とは対照的に古びた内装に無数の椅子が並べられている。レース中継のモニターに馬券を握りしめるおっさんたちが群がる姿は、世界共通だ。

外から建物全体を眺める。最後に大きく改修されたのは、1950年頃らしいためやはり古びた印象をうける。

スタンドの目の前にパドックがあり、パドックの両端は馬場に直結している。

パノラマ写真で見るとわかりやすい。この写真の右手には無料で開放されている一般の席があり、左手にパドック。一番前の柵を超えるとすぐ先に馬場があるため、結構近くでレースを観戦できた。ゴール版は写真左側に見える赤と白のポールである。正面には小さめの液晶があるため、一応レース展開は把握することができる。

二階席からの景色。ゴール地点がパドックの向こう側にあるため、地上からは若干ゴールシーンが見づらいのだが、2階席からは最後までレースが見やすい。

1階にはTriple Crown Cafeといういかした名前のカフェがあり、コーヒーやハンバーガーを食べる人の姿が見られた。ちなみに、このカフェ以外には、NYRAのグッズが販売されている売店があるのみだ。しかも、その売店では飲み物の類は販売されていないほか、場内に自動販売機もない。一応、冷水器はあるのだが、飲み物は持参しておくことをオススメする。

 

さて、肝心のレースはというと、いつも通り箸にも棒にもかからないものであった。競馬場に到着して2レースほど偵察しているとどうやら人気している馬で固く決まっているようだったので、人気馬を軸にすることとした。パドックを眺めていると見るからに仕上がりの違う馬が一頭いたものの、ぱっとしない成績の馬だったため、どうせ来ないだろうとこれを華麗にスルー。その結果、こいつが3馬身ほど離して一着入線。単勝10倍はついていたため、ひどく後悔し、次からはすべてパドックを軸に勝負したところ、今度はすべて人気通りに決着するというありさまだった。結局、アケダクト競馬場では一発も当たらず。軽く稼いでマンハッタンでおいしいものを食べるという計画は破綻し、そのまま安宿へ向かうはめに。

と、散々な結果に終わったアケダクト競馬場であったが、"Run away!"と叫び続ける逃げ馬大好きおじさんや、やさしくプログラムの読み方を教えてくれたおばさん等、ニューヨークのローカルな雰囲気を満喫でき非常に満足であった。暇なときにでも教えてもらったプログラムの読み方を書ければと思うのだが、いかんせん面倒臭いのは目に見えているので重い腰を上げるのがいつになるのかはわからない。

上で話したが、アケダクト競馬場は近年閉鎖されるかもしれないので、気になる方は早めに訪れることを強くお勧めしておく。

 

モンテリーコ競馬場を行く(ペルー/リマ)

記念すべき初回の投稿は、2022年12月26日に訪れたペルーの首都、リマに位置するモンテリーコ競馬場(Hipódromo de Monterrico)である。マチュピチュを訪問した際にリマで1日暇をつぶさなければならないということで、ふと思い立ちモンテリーコ競馬場に行くこととなった。

 

しかし、とにかく情報がない。

 

ネットで調べてみても、wikipediaの日本語のページに木金土日に開催されているという情報と訪問記が数個ある程度。私の場合は、運よく一緒に旅をしていた友人がスペイン語に堪能だったため、詳しい情報を調べてもらうことができ、その日競馬がやってるぞということで、訪問を決定。

モンテリーコ競馬場のホームページはこちらだ。スペイン語しかないが、カレンダーがあるためなんとか開催日程くらいはわかるだろう。カレンダーを見る限り主に金土日で開催されているようで、まあ要するに週末開催である。

hipodromodemonterrico.com.pe

スペイン語Wikipediaをみると、それなりに情報がそろっていたため、以下翻訳した情報をまとめる。ここモンテリーコ競馬場は1951年に建設が計画され、1960年12月18日に記念すべき最初のレースが行われた。8,000人を収容できるスタンドがあり、コースは左回りで、ダート1周1,800m、芝1周1,600m。ダート芝ともに直線1,000mのレースが開催される。厩舎には1,400頭を超えるサラブレッドが飼育されており、その他の競馬にかかわる団体の事務所もこの競馬場に設置されている。とのことである。あくまでもWikipediaで、さらにそれを翻訳にかけた情報であるため、適当にふーんといった程度に思っていてほしい。

es.wikipedia.org

 

さて、前置きはここまでにしよう。モンテリーコ競馬場はリマの郊外に位置しており、付近には大使館があったりと、おそらく駐在員などの比較的お金を持っている人が住むエリアにあると思われる。名前はわからないが、このエリアを歩く人は見るからに身なりがきれいで、また白人の割合も高く感じた。ペルーの資本が海外に握られている一面を見たような気がしてなんとも言えない気持ちになったのを覚えている。

話を戻すと、モンテリーコ競馬場は空の玄関であるホルヘ・チャベス国際空港からは車で40分ほど、Uberを使って70ソル(2,500円)ほどだった。市街からバスで行く方法もあり、その場合おそらく数百円で行けるようだ。私たちはペルーのUberの安さにかまけて楽な方を選んだが、リマの治安はすこぶる悪いわけでもなさそうなのでまた行くことがあれば公共交通機関も試してみたい。

 

さて、リマの秩序のない道路を潜り抜けて競馬場に到着すると、古びた建物が待ち受ける。引きの写真を撮っていなかったので少々アップしすぎの写真で失礼する。この日は特に大きいレースもなかったからか入り口にスタッフなどもおらず、自由に出入りできそうな感じである。入場料がかからない点はありがたい。

駐車場に面する入口

中へ進むと、通路の右手に事務所や救護室が並んでいる。ごらんの通りドレスコードなどは存在しない。馬主席はさすがにドレスコードがあるようだが、まあよほどのことがない限り読者の方々には関係ないだろう。階段の踊り場には過去活躍した馬の写真が飾られているが、どうもペルー競馬に関係ないものもあり、選定の基準は謎である。

 

階段をあがると、すかすかのフロアに馬券売り場がある。すべて有人で、窓口でかけ方、買い目、金額を伝えてレシートのような馬券を発見してもらう。いろいろな競馬場の訪問記を眺めているとどの国もレシートのような紙切れを発券しており、日本の新幹線の乗車券のようなしっかりとした馬券というのは意外と珍しいのかもしれない。

場内には平日午後のわりには人がいたように思う。ざっと200人くらいだろうか。まあ一国の首都の競馬場と考えると少ない気もするがこんなもんだろう。客層は日本の地方競馬と同じで、まさに鉄火場という雰囲気。競馬場に流れる空気はどこも似たり寄ったりなんだなと感慨深いものがある。

この写真の左手に小さな売店があり、そこで飲み物とパンくらいの軽食は売られていた。食堂のようなものはないため、昼食は済ませていくことをオススメする。

 

そしてこちらがホームストレッチである。このときはブログを書くことなんて想定していなかったため、適当に撮った写真で勘弁願いたい。ちなみに、ゴール板付近に設置されているロンジン製のアナログ時計は10分ほど時刻がずれているのだが、これで大丈夫なのだろうか。時計左手に設置されている塔のようなものには、4着までの着順が表示されるようになっていた。一応6着まで表示できるようだが、おそらく四連単が発売されている関係で4着までしか示されないのだろう。スタンド正面には小さめのモニターがある。ガサガサの画質だが、展開把握に問題はない。

iPhoneのパノラマで撮った写真

着順掲示板と時刻のずれた時計

 

こちらがパドック、というより通路といったほうがいいだろうか。一応、轍があり、そこを周回するようになっている。方向は日本と同じく反時計回り。

黄色いゼッケンの馬がいるあたりのちょっとした芝生がウィナーズサークルだ。関係者の人の格好もだいぶラフである。Tシャツを着ている人もいるし、もしかすると関係者でもドレスコードなんてものは存在していないのかもしれない。

パドック


プログラムは2ソルだったか2ドルだったかそれくらいだった気がする。このプログラムに馬番や斤量等から編集者からの人気といった情報が詰まっているため、しっかり予想したいなら買わない手はないだろう。もちろん中身はスペイン語である。編集者の人気という項目は、馬の名前の横に書かれている数字が編集者からの投票数を表しており、15人ほどの編集者が投票しているからある程度ばらつきもあり、情報のない中で非常に役に立った。ペルー競馬で迷ったらとりあえず編集者からの投票が最も多い馬から押さえておけば間違いない。(後日プログラムの写真も追加しようと思う)

とりあえず単勝馬券を購入し観戦。写真に写っているGanadorというのは単勝を意味する。レースによって発売される馬券の種類が異なるようで、プログラムを見て確認しなければならない。この日はメインらしきレースでのみ4連単が発売されていた。窓口で買い目と馬番だけをスペイン語で伝えた後にお金を差し出せ、何とか馬券を購入した。馬連あたりは気合でなんとかやるしかない。特に順番が重要な3連単を買いたい方は頑張ってください。もし馬券が的中したら、次のレースが始まる前までに払戻しをしないといけないので要注意だ。

馬場から振り返ってみると意外と大きなスタンドである。ちなみに喫煙所なんてものはないから、みんな思い思いに好きなタイミング、場所でたばこを吸っている。喫煙者には朗報だろう。とはいえ、日本と違い街中でも路上喫煙は禁止されていないからこの競馬場特有というわけではない。

この日は、直線1,000mダートも開催されていた。直線で1,000mといえばアイビスサマーダッシュだが、ダートでというのは日本ではお目にかかれないのではないだろうか。総じてアメリカなんかでありがちな強い馬が最初から押し切る競馬が多く、実力が拮抗している場合には外差しが決まっていたように思うが、しょせんは40ソルほど負けた者の戯言であるし、いかんせんデータがないからよくわからない。まあ外差しというよりかは、先行が垂れてきただけという可能性のほうが大きい気もする。

動画のスクショ①

動画のスクショ②

ちなみに馬券売り場の近くでは、オッズやアメリカ等の競馬場が中継されている。その上にはなぜか馬に交じってコービーの写真が。写真右端に縦書きでsimulcastingと書かれているが、これは英語で同時中継を意味する。アメリカ競馬場のスケジュール等を見ていると、simulcastingあるいはsimulcastと書かれていることがあるが、これは中継のみの馬券発売という意味である。その競馬場でレースが見たかったらlive racingなどと書かれている日を探さないといけない。

競馬場から外に出ると、たまたまちゃんとしたパドックを見つけたが、今は使われていなさそうだった。芝は手入れされてそうなことから、もしかするとダービーなどの大きなレースでは使われているのかもしれない。

と、モンテリコ競馬場については以上だ。日本からリマへ行くためには北アメリカのどこかで乗り換えなければならず、なかなか行きづらい場所にあるが、筆者のようにマチュピチュに行った帰りにでも寄り道してみるのもいいだろう。